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2010.01.27 01:10

こんばんは,milkです.

時間が経って気持ちが変化しちゃったから,
下書きしたまま年を越してしまいました.

読んで欲しいから,少しあれれ?だけどUPします.




********************

望んでいたことじゃなかったの?
一緒に日をまたぐその瞬間に…


スノウドロップ ~第十一話~


雪乃はゆっくりと目を開けると,
状況を飲み込もうと必死になった.

「…ん…」
「雪乃ちゃん?大丈夫?」

聞き慣れない声…
でも聞いたことがある声…
誰?

「ん…ん?」
「大丈夫?」
「なっ,なんで!なんで!」
「直ぐに起きない方がいいよ?」
「なんで…どーして…」

雪乃は心配そうに覗き込む増田を
完全に受け入れられなかった.
ゆっくりと身体を起こすと,
部屋の中を見回した.

「…ぐしゅ…お兄ちゃん…」
「泣かないで…
 俺も悲しくなるから.」
「お兄ちゃんどこ?
 なんで増田くんなの?」
「先輩は香澄さんを送ってった.」
「じゃ,なんで?
 雪はここにいるの?」
「覚えていないの?」
「雪…
 お兄ちゃんと別れて…
 増田くんに会って…」

雪乃にフラッシュバックが走った.

増田くんに会って…
お兄ちゃんが追い掛けて来て…
でも,
なぜか香澄さんも一緒で…
お兄ちゃんが香澄さんを…

「いやいや,ヤメテ…」
「雪乃ちゃん…」

思い切り首を振る雪乃の目は
真っ赤に泣き腫らしていた.
増田はベッドに腰掛けると,
雪乃をそっと抱きしめた.
震える雪乃は,安心したのか
増田の胸にそっと頭を落とし
静かに目を閉じた.

「少し落ち着こう…
 先輩,戻ってくるから.」
「ぇ…?」
「雪乃ちゃんのお家に連絡してたし,
 少し眠ったら?」
「ね?…増田くん…今何時?」
「23時半.」
「まだイヴなの?」
「うん.」
「いつ戻るのかな?もうすぐ?」
「ごめん,わからない.
 香澄さんの家まで行くって…」
「じゃ無理かな?」
「23時には出たよ?」
「無理なの…無理!
 いいっ,何も言わないで!」

雪乃は増田の腕をスルリと抜けると,
ブランケットに潜り込んだ.

可愛いらしく目だけを覗かせて,
小さな声で増田に話かけた.

「増田くん…ごめんね,
 せっかくのイヴが台無しだね.」
「いや…」
「彼女,一緒じゃないの?」
「彼女?んなの居ないし…」
「そなの…
 あ,あのさ…
 終電なくなるから,
 雪は一人で平気だし…」
「目閉じて休めってば…」
「ごめん…ね.」

二人の間に会話が成立しなくなった.
沈黙は破られることなく時間を刻んだ.

「あと3分…」

増田の一言が沈黙を破った.

「イヴ,終わっちゃうの?」
「あぁ…」
「ね?手…手貸して…」
「いいよ.」

雪乃の右手を増田の両手が優しく包んだ.

「お兄ちゃん,戻って来るかな?」
「来るよ…」
「来ないかも?」
「雪乃ちゃん?
 手貸してる俺じゃだめ?」
「なにが?」

増田は雪乃の手をギュッとした.

「あと1分…」
「雪ね,決めてたんだ.」
「何を?」
「イヴから変わるとき,
 一緒に居てくれた人と…」
「それは,先輩ってこと?」
「わからない…
 あのね,一緒に…」

雪乃が何かを言いかけようとした時,
携帯がクリスマスソングを奏でた.

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