2009.05.13 02:16

こんばんは,milkです.

お待たせ~なんて言ってみたいな.
今日は何も言わず続きを読んでください.
情景描写ばかり…って言われています.
それでも読んでください.

では,続きをどうぞ…




~初夏の甘い風(第2話)~ ユウヤの部屋


ユウヤは軽く手招きすると,改札をするりと抜け階段へと向った.
ユイを確認することもなく,到着した電車に足を運んだ…
ユイは何も判断できないまま,小走りにユウヤの後を追った.

電車のドアが閉まると,ユウヤはやっとユイに振り向いた…

「今から,俺んち行こう!」
「はぁ?ユウヤの家?」
「そう,俺の家に行く.」
「なんで?」
「なんでも.」

会話はそれだけ.
半地下鉄な電車の窓からは,時折夕方の街が見え隠れする.

久しぶりにユウヤママにも会えるし,いいかなぁ?
半年振りくらい?そうか,学園祭以来なんだぁ?
お菓子は持って行ったほうがいいよね?手ぶらじゃ?


ぼーっと考えている間,いくつ駅を過ぎたのだろう.
スローダウンする電車に振られた,と思った瞬間,急に腕を掴まれた.

「い,痛いよー」
「ここで降りるんだから,しょーがねーじゃん.」

思い切り引っ張られながら,閉まりかけのドアをすり抜けるようにユイはホームに降りた.

「もぅ,痛いよ.降りる駅くらい言ってよ!」
「お前ボーっとしてるからさ,話かけても無駄かと思った.」
「ひっどー。。。ん?」
「…」
「ん?なに?」
「あれ?すみれが丘じゃん?なんで?」
「あ,俺,引っ越したの.」
「えー,知らなかった.やっぱお土産必要だー.」
「なんだよそれ?」
「だって,ユウヤママにお土産~ステキなママに~」
「んなものいらねぇよ.」

ユウヤは言葉を吐き捨てると,速いテンポで歩き出した.

「ユイ!歩けよ!」

人目もはばからず,ユイの腕をぐぃっと引っ張った.

「だってぇ~」

ママにお土産くらいいいじゃない…久しぶりなんだから.
なんでぷりぷりしてるのよ?今日のユウヤ,ヘンだよ…


まるで親に追いつけない子供のように,危なっかしく歩くユイ.
知らない街,いつもより強引なユウヤ,夢の続き…きっと夢の続き…

急に自由になったと思った時,爽やかな声が耳に響いた.

「ここ,俺んち↑」
「は?ここ?」
「そ,ここでーす.」

コンクリート打ちっぱなしの高層デザイナーズマンション.
まるでドラマに出てくるような光景が、ユイの目の前にあった.

「ねぇ,ここユウヤんち?」
「そう,今,言ったでしょ?」
「でも…」
「ようこそ,ユウヤのお城へ☆」

いきなりのクサイセリフに絶句した.

「はぁ?何を王子様気取ってんのよ?」
「へへん!(b^ー°)」
「何がへへんよ?」
「ユイ…,さ,いくよ.」

カードキーを通すと,硝子のエントランスドアが左右に開いた.
床も壁もダークグレーに統一された重鎮なフロアは,
エレベータホールへ向かって歩くユウヤを別人に見せた.

到着したエレベータに乗り込むと,ユウヤはユイの手を取り,
「11」の数字を一緒にプッシュした.そして,後ろから囁くように

「覚えた?」

そっと一言,ユイに投げかけた.

な,なに…
どういうこと…
え?


急に心臓がドクドクと音をたてる…

イヤだよ…聞こえちゃう…
早く着いて…


フロアパネルの数字が進むと一緒にドキドキ音も増していく…
ユイの頭の中が真っ白になりかけた時,ドアがすっと開いた.

何もなかったかのように,ユウヤは無言のまま先に降りた.
そして廊下の一番奥まで歩き,ドアを開けるとユイを手招きした.

カツンカツン…

ヒールの音を響かせながら,行き着いた先,
開けられたドアの向こうに広がるお洒落な空間に,
まだ夢の中じゃない?と目を疑った.

「入れよ…」
「あ,うん…失礼しまーす.」
「ようこそ,ユイ.」

ユウヤはユイの頭を軽く撫でると,黒いドアを閉めた.
カシャッ…ロックの掛かる音に,ユイはドアを振り返った.


(つづく)


あ,何も進まなかったって?そうかもしれません(汗;;;
なんかドキドキしました?この先は,期待しちゃダメです.
大学入学したての初々しいユイとユウヤが繰り広げる…
ということで,次回を期待してください.

(*'-'*)/~~~~~


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