2009.07.04 03:03

こんばんは,milkです.

ちょっとブルーです.ブルーグレーみたいな色です.
こんなに長くなるはずじゃなかったお話は,早くも第9話です.

では,続きをどうぞ.


~雨が消してくれるから(第9話)~ リョウ&ユイ 4



ユイはリョウの手を静かに離し,姿勢を正して座り直した.

泣かないで…
泣いても何も出来ないの.
ナミエさんの代わりにもなれないの.
ここにいることしか出来ないの.

「リョウ…今日,ここに居る…」
「…ん…」
「居るだけなんだけど…何もできないけど…」
「ごめん…ユイ…」
「ううん…ユウヤが悪いんだもの.」
「ユイには関係ないよ?」
「わかんないけど,いつもユウヤには助けてもらうから…」
「…それだけで?」
「うん.」

リョウはユイの肩を抱くと,そっと自分に引き寄せた.

「…ユイ?少し時間をくれないか…」
「うん.」
「何もしないから…」
「うん.」
「ありがと…」

弱いな俺…
ユイはこんなに優しいのに…
俺は何なんだ?
怒りに任せて,ユイをここに連れて来てしまった.
ごめん…

二人は会話も少なく,次第にまどろみを覚えた.
静寂と人肌の温もりが,睡魔を呼びよせたのだろう.
やがて二人は,ゆっくりと深い群青色のベールを引いた.



気づいた時,すでに陽は高く,街は活動し始めていた.
リョウは自分の膝の上で眠るユイの頬っぺたを指で突いた.

「おはよ?」
「…ん~?!」
「おはよ,ユイ?」
「あ,あ,あの…」
「(笑)焦らなくてもいいよ?」
「で,でも…」
「二人共,寝ちゃったみたいなんだ?」
「ご,ごめんなさい!」
「ユイ…」

リョウは,寝ぼけ眼(まなこ)で体を起こしたユイを強く抱いた.

「リョウ…」
「約束したよ?何もしないって…」
「うん.」
「今だけ…」
「うん.」

リョウの体温が体に溶け込むのをを感じながら,ほど好い心地に身を委ねた.

リョウ…さま…
ユイは役に立てたのかな?
今だけ…今だけなんだよね?
ユイ,ドキドキが大きくなるよ…
離れなくちゃ…伝わっちゃう…

「ユイ…」
「ん?」
「心臓,元気だね?」
「…あっ,あの…」

しどろもどろのユイを,溢れる笑顔でリョウは包んだ.
そしてユイをそっと離すと,ソファから腰をあげた.

「家まで送るよ?」
「リョウ…さま…」
「リョウでいいって…」
「ううん,やっぱりユイにとっては,リョウさまだから…」
「わかったよ,好きなようにしていいよ…」
「うんっ,ありがと…」
「行こうか?」
「玄関まででいい…」
「遠慮するなよ?」
「だって,車に乗ったら,またここに戻って来そうだもんっ.」
「いいよ,それでも…」
「ううん…一人で帰るから,ドアを閉めて?」
「わかったよ(笑)」

ユイは身仕度をすると,玄関に足を運んだ.

もう,ここに来ることはないよね?きっと…

「ユイ?」
「ん?」
「ありがと…」
「リョウにあげる…」
「何を?」
「ユイのドキドキっ☆」

リョウは優しく微笑むと,ユイのおでこにキスをした.

「受け取ったよ…」
「うん.」
「いつでもどうぞ…鍵開けとくよ?」
「うん.」
「またね…」
「うん.」

ユイはちよっぴりはにかみながら,小さく手を振った.
リョウも小さく手を振った.そして静かにドアを閉めた.
リョウの部屋にはいつもと違う香りが,微かに流れていた.



(つづく)




ユイはお泊りしちゃったわけだけど,爽やかな朝を迎えたことになりました.無事にお家に帰りつくのでしょうか?ファンが多いユウヤや,うわさの美少年のリョウと一緒にいるユイは,狙われたりしないのかしら?なんて心配をしながら書いているmilkです.へんなの~(笑)

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| ~雨が消してくれるから~ | コメント(6) | トラックバック(0) | |

この記事へのコメント

コメント嬉しい☆

mi-miちゃん,コメントありがとう☆

> やっと少し、気持ちの整理がついてコメントできそうだよ。
milkの妄想はヘンですかぁ?どうですかぁ?
正直なんでも書いて欲しいです.

> 8話とは一変して、柔らかな空気に触れられた9話。
はいっ☆

> このリョウの優しさがすごく素敵で…
> でも先の展開によっては、
> この優しさこそが罪だったりするのかなぁ…。
あのね,mi-miちゃん☆
milkは標準語しかわからないから,すごっく悔しい.
標準語で書いて,読み直すときに関西弁に脳内変換.
そーすると,大変なことになっちゃうんだ…e-263
想像にお任せするよe-263

> 尖りすぎて先端が自分でも見えなくなった祐也と
> 優しさの陰に悲しみを背負うリョウ。
なんて素敵な解説を・・・連ドラみたいe-343

> 今後が楽しみです!!
わぁ~プレッシャーe-30
milkに何かが起こると妄想も広がるんだよね?
何か起こるかなぁ?どきどき…e-420

| milkから,mi-miちゃんへ | URL | 2009.07.06 01:27 | 編集 |

予感

へなぴーちゃん☆ありがと~

> milkちゃん読みに来たよ~ん
> いや~んリョウさまとお泊り?
うんうん,リョウさまとお泊りe-51

> でも何もなかったねぇ~
> て何を期待してたんだv-403(←オイオイ)
milkも期待したよ~
リョウ行けっ!って応援してた(笑)

> でもこれでいいのよ。
だよね?ユイはピュアで居て欲しいの.

> そしてユイはユウヤとくっついて
> リョウはナミエとが一番まる~く収まるのよ。
> でもまだ何か起こりそうな予感が・・・
もちろん♪
milkの中で未完成なユウヤがターゲットです.

> 私ユイちゃん好きだよ~ん
ほんと?嬉しい♪ありがとー☆

> でも無事に家につけるのか心配だわ。
> 続き楽しみにしてるからね。
あーなんか予感がするんでしょー?
へなぴーちゃんすごーいい!

待っててね☆

| milkから,へなぴーちゃんへ | URL | 2009.07.06 01:20 | 編集 |

milkも悩んでいます

はーとちゃん,いつもありがとう♪

> milkちゃん、今8話、9話続けて読んだよ・・・
続けて読むと違うかなぁ?

> 私はナミエのリョウとユウヤ両方に対する気持ちがわかる気がする・・・
> うまく説明はできないけど・・・
> 決して強い女じゃない・・・でも弱くもないっていうか・・・
> 難しいねーv-217
むずかしいでしょう?milkも悩んでいます.
変わらないのは,ナミエはmilkの憧れなことです.

> リョウとユウヤはナミエをどうしたいんだぁ
> 先がよめない・・・
> 続き待ってるよんv-22
むふふ・・・
待っていてね★

| milkから,はーとちゃんへ | URL | 2009.07.06 01:15 | 編集 |

やっと少し、気持ちの整理がついてコメントできそうだよ。

8話とは一変して、柔らかな空気に触れられた9話。

このリョウの優しさがすごく素敵で…
でも先の展開によっては、
この優しさこそが罪だったりするのかなぁ…。

尖りすぎて先端が自分でも見えなくなった祐也と
優しさの陰に悲しみを背負うリョウ。

今後が楽しみです!!

| mi-mi | URL | 2009.07.05 08:04 |

milkちゃん読みに来たよ~ん
いや~んリョウさまとお泊り?
でも何もなかったねぇ~
て何を期待してたんだv-403(←オイオイ)

でもこれでいいのよ。

そしてユイはユウヤとくっついて
リョウはナミエとが一番まる~く収まるのよ。
でもまだ何か起こりそうな予感が・・・

私ユイちゃん好きだよ~ん

でも無事に家につけるのか心配だわ。
続き楽しみにしてるからね。

| へなぴ- | URL | 2009.07.05 00:01 | 編集 |

milkちゃん、今8話、9話続けて読んだよ・・・

私はナミエのリョウとユウヤ両方に対する気持ちがわかる気がする・・・
うまく説明はできないけど・・・
決して強い女じゃない・・・でも弱くもないっていうか・・・
難しいねーv-217

リョウとユウヤはナミエをどうしたいんだぁ
先がよめない・・・
続き待ってるよんv-22

| はーと | URL | 2009.07.04 09:23 |

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