2009.05.14 01:17

こんばんは,milkです.

さてさて,第3話になります.
本当は最後まで,だーっ!と読んで頂きたい.
でもね,最後が決定的になっていないんですよ.
悩み中で推敲中です.

では,続きをどうぞ…




~初夏の甘い風(第3話)~ ユウヤとシゲアキ


廊下の先に目を移すと,12畳ほどの一人では贅沢な空間が広がっていた.
大型TV,ステレオ,ベッド,ソファー,スタンドライト.
他に目に入るものはギターくらい.実にシンプルな部屋だ.

「ここで生活してるの?」
「あぁ,してるよ」
「本とか,洋服とか,あと,キッチンは?…生活観ゼロなんだけど?」
「あ,そういうものは壁面の中.キッチンはそこのドア.そして,バスルームはここ!」
「んなっ…,そこまで聞いていないってば!」
「ごめんごめん,今,お茶入れるから,そこ座って」

男の子のお部屋,しかも二人きり…いいのかな?ユイいいのかな?

ユウヤと知り合ったのは高校の学園祭だった.
シゲアキと組んでいたBANDのステージを終えた後のこと,

「すいませーん,僕,M大付属でサッカーやってっんすけど…」
「はぁ?」
「ボーカル,やらせてもらえませんか?」
「ぇ?え?ちょっ,ちょっと待って!」

そんな斬新な切り込みで現れたのがユウヤだった.
シゲアキと意気投合したユウヤは,まんまとボーカルになった.

翌年,どちらの学園祭でも,スーパースターのように歌いまくっていた.
ユウヤ目当ての女子大生の黄色い声に支えられ,いつもチケットは完売.
ライブハウスに出ようものなら,警備員が付くくらいの盛況ぶりだった.

いっつも可愛い女子大生と一緒で,元気に走り回っていたユウヤ.
でもさ,バンド練では,結構厳しいこと言ってさ,衝突したよね?
ユイが悔し泣きすると,すぐに近くに来てくれたよね?


そんなユウヤも,お姉さんたちと過ごすと,オトナになれちゃうのかな?
こんな部屋に住んでいるなんて知らなかった…わたし子供だ.


周りをキョロキョロしながら,あれこれ回想している姿がおかしかったのか,
ユウヤが笑いながら話かけてきた.

「そんなに珍しい?」
「へっ?イヤ,別に…」
「はい,ユイはレモンジュースね.」
「あ…」
「今日は俺もおそろいっ.」
「覚えていてくれてたの?」
「もっちろん,ユイの大好物だからね.」

ユウヤは優しい,はっちゃけているけれど誠実だ.
ライブに来る人たちにも,出来る限りのサービス精神を持って接していた.
なにより全力投球で一生懸命だ.ユウヤには誠実という言葉が似合う.

「ごめん,授業サボらせて
「ううん,いいよ.1回くらい平気だよ(笑)」
「憲法なら,シゲアキいるからさ.法学部のエリートさん.」
「え?シゲアキ?…大学,ユウヤと同じなの?」
「ちげーよ,ユイと同じじゃん?」
「知らない,知らない,そんなの知らない…」
「ちぇっ,あいつ話してねぇのかよ」

あの出来事以来,全く連絡をくれないシゲアキのことなんて…,
早く忘れちゃおうって…,思い出して揺れてどうするんだって…,
ずっーと封印してきたのに,なんでここでこんな話になるんだろう?


「ユイ?お前さ,シゲアキの気持ちわかってたの?」
「え?」

もしかして,シゲアキはあの日のことをユウヤに…嘘だ…やだ,なんで?
あたし帰る.ここに居たくない…話したくない.ユウヤ,何を知っているの?

「ユウヤ,あたし帰る.」
「ヤダね.帰さない.」
「イヤだもん,そんな話したくないもん.」
「そんな話ってなんだよ…」

ユウヤの顔が曇った.
ユイは座っていたソファーから立つと,預けたバッグを探した.

「バッグちょーだい.」
「あげるけど,帰さない.」
「なんで?」
「シゲアキとなんかあったの?」
「な,何にもないよ…」
「そんな話ってなんだよ…」
「何にもないよ…」
「だったらいいじゃん,俺の話も聞けよ.」
「だって…」

ユウヤはユイを引っ張ると.自分の隣に座らせた.
沈黙が二人の距離を広げていく…

苦しい…一体何をしに来たんだろ…
ユウヤ,どうしてそんなに責めるの?



(つづく)


さて,ユイちゃんはどうなるのでしょうか?
ユウヤは何を知っているのでしょうか?
お楽しみは明日…かな?

(*'-'*)/~~~~~
関連記事

| ~初夏の甘い風~ | コメント(0) | トラックバック(0) | |

この記事へのコメント

コメントを書く

管理人にのみ表示

↑ページトップ

この記事へのトラックバック

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

↑ページトップ